田中西二郎(一橋大)ってだれ?The Quiet American

PART ONE 1

夕食の後、僕は、カティナトゥ街を見渡す僕の部屋で、パイルを座って待っていた。彼は言った、「僕は、遅くても10時までには貴方と合流するつもりです、」そして真夜中が打った時、僕はそれ以上じっとしていられなくて、通りに下りた。成田悦子訳
After dinner I sat and wated for Pyle in my room over the Catinat: he had said, I’ll be with you at least by ten,’ and when midnight struck I couldn’t stay quiet any longer and went down into the street.
早川書房日本語版翻訳権独占2004
訳者田中西二郎(東京商大卒、一橋大)
発行者早川浩
夕食後、カティナ街の自分の部屋で、おれはパイルの来るのを待った。「おそくも十時には来る」といったのに、十二時が打っても姿をあらわさないので、もう落ち着いていられなくなったおれは、階下へ降りて往来へ出た。田中西二郎訳

早川書房は、私がNetで小説を翻訳し始めると同時に、翻訳権独占と書き回り、英米文学のみならず、世界の書物の翻訳権は早川書房以外にないとした。私は、こう思った。早川書房であろうがなかろうが、間違った翻訳書怠けた、端折った、訳せなくて内容を変えた本を読者に売り付ける事こそ、著作権の著しい侵害であると。どんなに改ざんされようが、中傷されようが決して止めないと。早川書房や新潮社、紀伊国屋なんぞなどに負けられるものか。

The Quiet Americanは私が見つけた。私はヴェトナム戦争を知らない、あの時代は、私の青春そのものだったのに。日本では戦争以前の事も、戦争中の実態も、戦争後の事も、殆ど知る事はできなかった。私は知りたかった。しかし主人公の英国新聞記者が阿片を常用していた。薬物の宣伝本か?と思ったものだから、私は一度は翻訳を止めようと思ったが、やはりする事にした。

Netには全く何の記載もなかった。日本語での記載が全くなかったのである。私がこれにする、と決めた途端、Amazonの洋書が翌日には倍に増えた。もちろん早川書房以外には訳していなかったのに、他が大勢の翻訳者を総動員して和訳した、本を過去の日付で出版するというのが出版社の手法である。私が1月から翻訳を始める小説も岩波書店以外には翻訳していない。岩波書店でさえ持っていないのではないかと思うほどである。忘れられた古い作家の著作である。長くなりましたから、明日また書きます。