Good-bye to All That

Robert GravesのGood-bye to All Thatを今日から3つのサイトを使って投稿します。投稿後、ここでその日の翻訳について書きます。

I partly wrote,partly dictated,this book・・・Prologueプロウログ(プロロウグではない)の冒頭部分です。Partlyは「部分的に」という意味も、「ときに」という意味もある事になっています。私は、どちらの意味も使えるには使えるが、時間を表す場合、sometimesを使えばいい、partlyを時間の一部という意味で訳すのは行き過ぎだと思いました。こういう事-矛盾、混乱、欲張りは辞書の中にたくさんありますが、私はよくよく考えて、英単語の意味を限定的、本質的に捕えようと努力する事にしました。どんなimageイミジ(イメイジではない)かを追求する事が大切です。とはいえ、何時の間にか意味を広げ、増やす欲張り主義に陥るのかも知れませんが。dictateは「口述する」という意味です

これは工藤政司さんの訳で岩波書店から出ている本です。工藤さんの翻訳は、他の翻訳者と同じで、作者の書いたままを訳すという意気込みに欠けたものです。私が読者として翻訳書に望むのは、英国、米国どちらの国の作家であろうと、その人の書いたそのままを日本語にして国や人、時代をそのままの形で知らせてほしいという事です。翻訳者は、言葉を付け足したり、省略したりしないでほしい。

私は伝わりにくくても、そのままを伝えて行きます。それが翻訳者の仕事だと翻訳者の方々に分かってほしい。売りたいばかりに部分的な翻訳を編集者に集めさせ、文学者が纏めるという従来の翻訳の手法から抜け出してほしい。私が何もかも翻訳する訳でも、それが可能な分けでもない。