私は精神病ではない

今日もいろいろあった。作文が目立ち、昨日、一昨日は全く訳してない箇所が目立った。私が訳したら翻訳文中に入れようと計画しての事と聞いた。私はそうしたいのならするがいい、と思っている。結局は私がして来た事が翻訳界に浸透して行く。私はできればプロとしてやって行きたいが、私に起こった2002年以来の出来事がそうはさせない。

2002年或る日私の首を回すと機械の音がした。白と黒のチェックのチャイナ風の七分丈のパジャマのズボンと上着に血が点々と付着していた。クラッシクな青いペルシャ風の絨毯に子供のプラモデルに塗るための塗料があちこちべたべた塗り込んであり、その特有な臭いが部屋に充満していた。

私はまだコンビニで働いていた。夫は1カ月の出張中。結婚以来出張ばかりだったが、一月(ひとつき)の出張は初めてだった。あの時もう家庭で、職場で、すっかり用意されていた役を演じる人々と私の間で始まっていた事なのに、私は何も気付かなかった。

私は何時から誰に投薬され、手術を受け、私のものではない道を自ら気付く事もなく歩いていたのか。私は、夏のその朝、すっかり機械化されていた。

2002年、坂口力厚生大臣は、精神医学会共々、精神分裂病を統合失調症に変えた。精神病院は、昔はなかった。もちろん精神病院はなく、精神科医もいなかった。精神病者の存在は見た事も聞いた事もない。精神病を好むのは、宗教だ。不動産屋だったりもする。

私は精神病ではない。脳科学、臓器移植が私の体を機械仕掛けにした。