脳がない

人に中枢となる器官があるだろうか?人に中枢と成り得る人がいるか?脳は人の中枢を成す機関だと彼らは言う。

この考え方が脳科学者を生み出し、頭だけで身体をコントロールしようとする、また頭だけで人全体、地球全体を更に宇宙まで意のままにできると考える人々を作り、その考えを広めようとする。頭さえ良ければ不可能はないと思い上がった人間を大量生産する。

地球の中枢がアメリカだと米軍は考えることがあるのだろう。しかし米軍がそう考えても他の国々はそれについて行くとは限らない。私達は米国のロボットではある。「何でもしますわ。」

しかし米国にその国の主がいるだろうか?主が不在、それが中枢というものの存在を信じさせ、一極集中化を徒に図ろうとする源だ。物は意のままになるのに掴めない、人も意のままになっているのに貴方の胸と貴方の手は何一つ抱こうとしない、貴方は人を抱き締めたくはないのだ。

それにしてもロボットを操縦する人に脳がなさ過ぎないだろうか?中枢はない、貴方がくだらない、つまらないと考える事や物は実は重要で欠かせない。小さな盲腸も脾臓も二つある腎臓の片方も、肝臓のお父様に提供した部分も、誰に行ったか分からない急死したあの子の角膜も、死ぬ前に脳死だと言われた彼の脳も、切り取られた直腸も、小腸も大腸も胃も何もかも中枢です。私達に無くてよいものはありません。

西部を開拓した人々の多くは母国の罪人だったのかも知れないが、アメリカの中枢を担った人です。ジョン・ウエインはもう要らないと堂々と書いてあります。隔てられた壁を打ち壊します。マルクスもレーニンも皆地上から消えます。一時は支えだったものを私達は葬ります。私だって要らなくなったセルロイドの人形や子供が二人仲良く使った透明感のある美しい色のアメリカ的プラスティクを捨ててしまいました。あれがあれば私は孤独を紛らすこともできたでしょうに。