さよならが

詩を書いてはいけないと、そもそもお前は何も書いてはいけないんだと、誰もが書くわけにはいかないんだ、書くには権利がいる、お金だ、金次第だ。まるでどんな権利も金を払えば得られると言わんばかりに。

翻訳を独占する権利を翻訳独占権だと早川書房、あれも早川、あれも早川。つまり?朝鮮か?
早川書房は翻訳独占権という言葉と特定の翻訳家の名を着実な歩みを続けていた翻訳界に放火魔的に、爆発的に、破壊的に広めた。私は素人として既に詩や小説の翻訳を始めていたから、その意味と意図するところを何度も調べた。翻訳の独占が可能かどうかについて考えてみると、不可能に決まっている。できない人が延々と翻訳を続けたらどうなる?翻訳は独占できないし、独占してはならない、できない人が有名というだけで翻訳を続けると、単語、熟語の意味が変わり、辞書を変える、辞書で英語を身に着けようとする人がそれを受け継ぎ、早川書房の大量生産が始まる。辞書は翻訳家によって作られて来たのだと今更ながら感心する。

何年にもわたってあれだけ大騒ぎをしたのに、それなのに、今、どこにも翻訳独占権の法律も、その文字も説明する言葉さえ見当たらない、まるで翻訳権までどこかに消えてしまったかのようで、翻訳権に関する法律が全く見当たらない。翻訳の世界にはこれからはできる人だけが住む。2